中国と生きる

中国在住5年目、歴史好き、現地採用32歳男性がリアルな中国を紹介し、一人でも多くの人の中国愛を育むことが使命

日本へ行って改めて気付いた日中の違い

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社員旅行で日本へ

 日本へは帰省も含めて年に1、2回帰国しているんですけれども、先日会社の旅行ということで5泊6日で東京、京都、大阪を巡って来ました。初めて訪日する中国人社員もいたので、今回はベタな黄金ルートを辿ったという形ですね。僕自身久しぶりにゆっくり逗留する中で癒されたのはもちろん、日頃身を置く中国との違いについても感じることがいくつかあったので書いていこうかなと思います。

 

旅の思い出

 まずは簡単に旅の思い出を共有させてください。東京は7年住んでいたこともあり特に感慨はなかったですね。夜の浅草寺を初めて訪れたのですが、ライトアップされていてフォトジェニックな環境でした。

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 おみくじも引いてきました。「吉」でしたが気になる恋愛運については、「結婚・付き合い:全て良いでしょう」とのこと。っしゃあ!!

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 京都の伏見稲荷神社。千本鳥居はとても神秘的な空間でした。

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 太秦映画村。歴史好きの僕には堪らないスポットでした。ちゃんばらショーや大道芸、映画セットなど見所はたくさんありましたが、最も鮮烈な印象を残したのは幽霊屋敷でしたw。超絶怖かったんですよ、これが。機会があれば是非体験してみてください。

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 嵐山はやはり安定のスポットですね。自然と歴史が豊かで素敵な場所です。

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 そしてカオスな大阪・新世界。僕は古いタイプの人間なので、あべのハルカスよりも通天閣のほうがよっぽどしっくりきます。この界隈も立ち飲みやが無数にあったり、ピンボール専門のゲームセンターがあったり、明石家さんまの20代くらいと思われるポスターが貼ってあったりと、半世紀前から時間が止まったような空間でした。

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所感

 とまぁ、ざっくり旅の思い出としてはこんな感じですが、いくつか所感を述べることにします。

 

日本は清潔

 まずは多くの中国人が語っている通り、「日本はキレイ、清潔」というのは間違いないですね。上海でさえ街を歩いていると臭いと感じることが少なからずありますからね。水道の水も安心して飲めますし最高ですよ。あとウォシュレットも最高です。上海ではウォシュレットはほとんど無いのに加え、公衆トイレの水準が低すぎて選択肢のうちに入らないです。あとコンビニの中にトイレはないので、外出時に急に用を足したくなった時に困ることがままあります。

 

日本の民度の高さ&同調圧力の強さ

 これは賛否両論あるかもですが、日本だったら横断歩道を渡る際に皆さん信号きちんと守りますよね。つまり、たとえ車が来てないとしても赤だったら青になるまで待ちますよね。中国だったらこれは有り得ないです。車が来てないなと思ったら、赤でもガンガン渡っていきますw。そして恥ずかしながら私もその習慣に慣れてしまって、日本でも敢行したのですがやはり気まずかったですね。「ルールは守らなくてはならない」という同調圧力が強い国であると改めて感じました。

 もちろんルールを守ることは素晴らしいことですが、その同調圧力の強さが他人と違う行為をする者を異端視する、つまり「出る杭を打とうとする」風潮に繋がっている部分もあるのではないかと個人的には感じます。日本は外見上はキレイだし礼儀正しいんですけど、一歩踏み込むとどこか硬直したイメージを受けるんですよね。

 

老害の深刻さ

 僕は老人ではないのであくまで若者の一人としての意見ではありますが、日本における老害の罪深さは中々に深刻なものかもしれないです。スカイツリーを訪れた際のこと。関西弁の効いたおじちゃん数名が出口近くで談笑していたんです。「特に何の感慨もなかったわぁ。それにしてもおっさんをもっと敬ってくれへんと」といった旨のことを声高に語っていたんですね。はるばる関西から来たのでしょうから気持ちは分からないでもないですが、「老人である自分は敬われて当然だ」というこの感覚に私は違和感を感じるわけです。

 戦後の焼け野原から日本を高度成長に導いてきたご老体方の功績は確かに素晴らしいとは思いますが、これからの日本は人口減少&少子高齢化で縮小していくばかりじゃないですか。あなた方を養って、これからの日本を支えていくのは希少な若者たちじゃないですか。「老兵は死なず、ただ去るのみ」のように、前途ある若者の活躍を妨げることなく、潔く身を退いて頂きたいと思うのは私だけでしょうか。

 

若者を食い物にしようとする思考

 さらに日本滞在中、サウナのテレビを通じて東京福祉大学の留学生1600名近くが行方不明になっているという報道(https://www.mag2.com/p/news/401610)を見ました。

 内容をざっくり言うと、留学生の学費欲しさにまともな入試を経ることもなくいきなり数千人規模の留学生を受け入れ、かといってまともな授業も提供することもなく無責任にも放置に近い状態にしたわけです。留学生たちは「学部」に準じる「学部研究生」という身分で入学しており、日本語もまともに話せない中で未来への希望を見出せず、大学の外でひたすらアルバイトに精を出しているそうです。

 留学生受け入れを拡大させた元総長の会議における録音記録がニュースでは報道されていましたが、「俺の考え凄いやろ?ガス代や電気代をいくらケチってもしょうがないんやって。留学生を受け入れたら何百億と儲かる、ガバチョガバチョやで」といった旨のことを語っていました。若者の未来を食い物にして老害が私腹を肥やすというこの構造は、紛れもなく日本の将来に影を落としていると思います。

 中国はそんなことないのかと言われると、全くないとは思わないですが、社会全体で子どもを慈しんでいこうという風潮を強く感じます。日本のように地下鉄の中で泣いている子どもに対して怒りを露わにしたりなどいったことはほとんどないと思います。

 全体的に日本に対する批判めいた内容になってしまいましたが、もちろん日本も中国もどちらも長所・短所があります。大切なのは互いの違いを認めて、互いに学びあう姿勢にあるのではないでしょうか。